2010年12月31日金曜日

ダーティーハリーのM29をモデルガンで再現1

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(先日の続きです。)



塗装だし簡単だろうと思っていましたが、やり始めると結構色々な困難がでてきて、ブルーイングするのと同じくらいの作業量となりました。



では細部を見ていきましょう。



■シリンダー換装



コクサイに係わらず古いモデルガンは、カートリッジの先端にキャップ火薬を詰めて、シリンダー前面のファイアリングピンで発火する方法がほとんでした。



このデビルも30年前のモデルガンですから、例外なくこの方式です。



現代のモデルガンは、カートリッジ内部で発火させる方式ですので、シリンダーに仕掛けは付いていません。もちろんシリンダーにインサートはありますが、前方から覗いたときに弾頭が見え、この方がリアルに見えます。



せっかくレストアするんだからと、依頼者の方が新しいシリンダーを取り寄せて一緒に送られてきました。



送られてきたシリンダーは、エジェクターロッドも含めたユニットとしてだったので、分解して、シリンダーだけ換装すればいいかと思っていましたが、堅くて分解できません。



無理に回したら。。。



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もげてしまいました(T。T)



私も同じものを取り寄せていたので大丈夫でしたが、改めて断面を見ると中に真鍮のインナーが一本通っていて、かしめてあるのか動きません。



■シリンダーのサイズの問題



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悲しい結果に終わった新シリンダーですが、前記の理由で、シリンダーユニットごと交換することになりました。しかし、ここでまた問題があります。上の写真をご覧頂くと分かると思いますが、エジェクターロッドの長さが違うのです。Cimg0313



案の定、シュラウドに干渉してしまいます。結局シュラウド自体を削ることで解決しました。



そのほかヨーク内部を削ったり、シリンダーを綺麗に回すため、内部の調整にはかなりの手間がかかってしまいました。



■ケースハードゥン加工



SMITH&WESSONのリボルバーのハンマートリガーのケースハードゥンは表面を磨いて地肌を出して処理するだけです。今回も同じように作業しようと思っていました。



表面を軽く磨いてみると様子が違います。





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この写真はかなり磨いたところですが、所々色が違うのがわかるでしょうか。



亜鉛合金の上に銅などのメッキがかかっているようです。



磨きはじめの銅が出てきた時は「素材が違うんだ」と思い、モデルガンショップに走りました。部品を注文し終わったところで、事情を説明するとメッキがかかっているとのこと。表面にかけられたクローム風メッキが食いつくように銅のメッキがかかっていたのです(やまもとさんありがとうございます)。ヨカッタと注文せずに帰ってきましたが、このメッキ結構分厚かったです。



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無事に染め上げることができました。



では、お披露目と行きましょう。



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バレルの刻印は埋めてしまって、代わりにリブ上にアリスト・クラットの刻印があります。この方がすっきりしていて良いですね。







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表面は塗装後に鏡面研磨しています。シリンダーもしっかりと写り込みます。



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堂々としたこの佇まい、頼もしいです。フロントサイトはエレベーション機能付きです。モデルガンなのでフロントサイトの精度は関係ありませんが、3段階の距離に調整可能ですし、ビスをしめることによってそれぞれのレンジで微調整も可能です。



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宇宙戦艦ヤマトのような大迫力のマズル。



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フレームラグも別パーツ化しています。



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実銃のPPCカスタムは44マグナムを使用することはないでしょうが、大きなフレームに合わせた大きなリブサイトは圧巻です。モデルガンならではです。



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というわけで、コクサイデビルのレストアいかがでしたか。



このデビルは今まで大事にされてきたようで、内部メカの傷みもなく、この先も長年愛用していくことができると思います。貴重なモデルガンのレストアに関われて非常にラッキーでした。貴重な体験をさせていただきました。


【2011.1.3追記】
肝心の塗装レシピを書くのを忘れました。
塗料は、キャロムショットのガンブルーカラーです。
「塗りっぱなしでモリブデンブルーはこれ以外は無い。怠け者専用のインスタントガンブルーだ。」とありますが、塗りっぱなしではやはり塗装臭さがありますので、塗装後、徹底的にバフがけを行って研磨しています。キャロムショットの塗料は金属粉末を混合することによって金属感を出していますが、ガンブルーカラーはラメっぽさが抑えられて結構愛用しています。





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