ヴィクトリーモデル 細部検証~下地処理

Dsc_3452 中学生の時に初めて買ってもらったガスガンが マルシンのミリポリでした。当時リボルバー=良いモン””オートマチック=悪モン”というイメージがあったので、当然選ぶはリボルバーでした。ただ構造上実射性能は低く、しかも6連発なので、友達の”悪モンオートマチック”にいつも負けてしまう哀しきヒーローなのでした。



と昔話はさておき、今回はハートフォードさんの『ビクトリーモデル』。これをブルーイングすることにします。ガスガン全盛のこの時代、新しい モデルガンの製品化はかなりうれしいです。この次はちゃんとした『M15』を出してください。(でも出してくれなさそうだから、M15の2インチを作る予定をしています。テーパードバレルじゃないので作りやすそうです。)



ただこのモデルは、M19の古い金型流用のため細部は甘いです。とりあえずその辺の検証をしてみます。



Dsc_3458_1 ヨーク部分には『MOD19-4』の文字。M19の流用ですね。



サイト・・・『Kサイト』が付く部分に固定サイトが後付けされており、継ぎ目が分かります。



バレル固定ピン・・・このピンはモールドですが、輪郭はぼやけてしまっています。



フレーム上のシリンダーストップノッチ・・・このノッチもM19のままですので、エグレが非常に気になります。



シリンダーストップノッチは、M19の場合は外観上気になるというだけで、その役目はちゃんと果たしていました。しかしこのビクトリーモデルではちょっと話は違ってきます。



 



York



NochカウンターボアードのM19はシリンダーとフレームのすき間はほとんどありません。しかしビクトリーモデルはこの部分にカートリッジリム厚のすき間があります。その分シリンダー後部が短かくなっています。それにもかかわらず、フレーム側のスイングアウトしたシリンダーを止めるためのノッチは、M19流用のためシリンダー全長の長いままの位置にありますから、スイングアウトしたときに写真のように、ヨーク部分とフレーム部分にすき間が発生し、シリンダーが前後に大きく動いてしまいます。作動上は全く問題ありませんが、スイングアウトというリボルバーの魅力が半減、せっかくの限定モデルでも興ざめです。これを防ぐには、シリンダー側が定位置で止まるようにノッチを延長しないといけません。その前に、ほとんどの方がご存じでしょうけど、リボルバーのおけるこのノッチの役割を少し。











カウンターボアードの場合・・・カートリッジリム部分おもシリンダー内におさめる加工です。リムが入る部分をえぐってありますので、カートリッジを装填したシリンダーを横から見れば”ツライチ”です。そのためシリンダーを押さえるノッチは『1段』あればいいことになります。手元にあるコンバットマガジン(98年12月号)のイチロー・ガナタ氏のコンバットマグナムもノッチが削られています。



非カウンターボアードの場合・・シリンダーにおさまるのはカートリッジ胴体部分のみです。リム部分はシリンダー後面にのっかるようになります。カートリッジを装填したシリンダーを横から見ると、シリンダーからカートリッジのリム部分が飛び出しています。そのため、ノッチはシリンダーを押さえる部分とカートリム部分をよける削り込みが必要になりますのでノッチは2段になります。  



Dsc_3442 理屈はこれくらいにして、さっそく作業です。製作途中なので汚いですが、この問題のあるノッチを別パーツ化したところです。フレームを円形状にくりぬき、同じくHWS製のHW樹脂からノッチの形に削り出します。(写真は荒削りの終わったところ)



 



Dsc_3451 これまた製作途中の汚い画像ですが、さっきのノッチをフレーム打ち込んだところです。シリンダーがちゃんと固定され、前後に大きく動くことはありません。このノッチは写真のように、シリンダー側の1段目でシリンダーを固定しています。ただこのままでは、カートリッジを装填したときにシリンダーが回りませんので、カートリムの厚さ分の削り込みを入れます。この厚さがノッチの2段目となるのです。



 



Dsc_3457 その他に気になるところで言えば、バレル固定ピンです。小さい突起ですが、研磨の時の邪魔になりますので、あらかじめ削り取ってしまいます。その後1.5ミリのピアノ線の頭を丸め打ち込みます。



 



Dsc_3449 ピンを打ち込んだところです。ホントに小さいことですが、これだけでリアルになります。ちなみにフロントサイトはターゲットサイトにしています。サイトを鋭角にすることで、スラリと伸びたロングバレルが引き立ちます。





 



フレーム部分はブルーイングが終わりました。写真撮影後アップします。なかなか美しいです。






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